「カイロプラクティック」と「整体」はどう違うの?
●肩こりでしんどい…。
●骨盤がゆがんでいる…。
こんな症状の時、カイロプラクティックと整体のどっちに行けばいいんだろう?というか、そもそも何が違うのだろう?という疑問はありませんか?
このページでは、カイロプラクティックと整体をそれぞれ紹介し、どんな症状のときにどちらを選べばいいのか判断できるよう説明していきます。
整体とカイロプラクティックの違いを一言で表すと
まず、整体とカイロプラクティックは、ご存知の通り体を整える施術という意味では「同じもの」です。
ただし、整体とカイロプラクティックは、起源や考え方など細かな違いがあり、症状に対するアプローチ方法(施術方法)が異なります。
具体的な違いを一言で表すと。
- 整体:筋肉にアプローチして体を整える施術
- カイロプラクティック:背骨と神経を矯正して自己治癒力を高める施術
整体は言葉通りの意味ですが、カイロプラクティックは少しわかりづらいかもしれないので、カイロプラクティックの施術の考え方や施術方法などから説明していきます。
カイロプラクティックの施術方法と目的
カイロプラクティックは1985年アメリカ発祥で、現代医学である西洋医学の考え方がベースになっています。
体の中心である背骨・脊髄を正しい位置に戻すアジャストという矯正によって、体のゆがみが整い自己治癒力が最大限に発揮され、症状も改善していくという施術です。
もともと伝統的なカイロプラクティックとは、カイロプラクティック=アジャスト(矯正)する、というシンプルな考え方です。
その理由は、自然治癒力には正しい神経伝達がもっとも重要で、矯正して神経伝達を正しく戻すことにより自然治癒力が最大限に発揮されるようにすることを目的にしているからです。
簡単に言うと”あなたの体が症状の改善をしやすくする為の施術”ということです。
※最近では、筋肉にアプローチをする整体の技術とカイロプラクティックのアジャストを行う、カイロプラクティックサロンもあります。
なぜ、カイロプラクティックで背骨と関係のない肩こりや骨盤の歪みが改善できるのか?
ここで一つ、肩こりや頭痛でしんどいのに、なぜ関係ない背骨を矯正するの?といった疑問が出てくるかと思います。
そこで、カイロプラクティックで背骨を矯正するとなぜ全身の症状が改善するのか?を簡単に説明させていただきます。
まず、全身の神経が集まる束(脊髄)の入れ物を背骨と考えてみます(長い丸い筒の中、ふたから紐の束がぶら下がっているような…)。
神経の束(脊髄)は、背骨の上のあたり2か所・終点のお尻の部分で1か所でのみ、入れ物の背骨とつながっている状態です。
つまり背骨の中で神経の束はプラプラとぶら下がっている状態で、入れ物である背骨がゆがむと神経は背骨の中であっちこっちくっついてしまうのです(癒着)。
全身につながる神経があちこち癒着し、ゆがんだまま正常な働きができず体のあちこちに誤作動(症状)を引き起こしやすい状態が、背骨のゆがみです。
背骨がゆがむと症状が全身におよぶのは、背骨の中には全身につながる神経が入っているためなのです。
カイロプラクティックではこういった神経の癒着を開放し、正しい位置に戻します。
また、背骨の周りの筋肉が固くなり(硬結)、脊髄から全身につながる神経の根元部分(末梢神経の根本)がつぶれて(圧迫)酸欠状態になり、その先の全身の神経に誤作動が起きて症状としてあらわれることもあります。
その場合は、背骨を支える周りの筋肉(インナーマッスル)とつぶれた神経に刺激をあたえて矯正し、症状を改善するという仕組みですね。
めちゃくちゃわかりやすく言うと…。
折れ曲がったストローを吸っても、飲み物が飲みづらく、通常よりも力を入れて息を吸わないといけなくなるので息が苦しくなり、腹筋に力が入ったり、酸欠状態になったりしますよね。
一見、詰まりと肺や腹筋は全く別のもののように感じますが、ストローをまっすぐにすることで息苦しい感じや無駄に力を入れること無くなりますよね!
これと似たような考え方です。
整体の施術方法と基本の考え方
整体という言葉は日本発祥で、気の流れを主軸とした東洋医学ベースの考え方が基本です。
まず筋肉や体全体の見た目のバランスを見る検査(視診・触診)から、おもに筋肉にアプローチしほぐすことで体全体のバランスを整えていくものです。
肩こりから来る頭痛…など特定の筋肉が硬くなる、いわゆるコリによって起こる症状は整体で改善が期待できます。
整体の種類は増え続けている
一部ではカイロプラクティックやオステオパシーも整体のひとつと捉える考え方もあります。
その他にも整体には中国整体(推拿すいな)・美容整体・野口整体・気功整体・モンゴル整体などさまざまな種類があり、伝統的なものから新しくできたものまで、さらに現在も増え続けているという有象無象な状況です。
カイロプラクティックと整体、どんな症状を改善できるの?
整体とカイロプラクティックのどちらもが、肩こり・腰痛・頭痛・痺れ・不定愁訴(なんとなく体調が悪いという自覚)というような全身の症状の改善をうながすことができます。
アプローチは違いますが、どちらもが筋肉・背骨・神経などから体の調子を整えることで痛みやしびれなどの症状を改善させるという施術なため、症状で違いを区別することは少々むずかしいかもしれません。
しかし、症状が出ている原因を考えると、それぞれの得意な分野がわかります。
整体が得意なのは筋肉をほぐすこと
いわゆる肩こりや腰痛、頭痛はその筋肉をほぐすことで楽になります。
というのは、筋肉は使いすぎても使わなさすぎても硬くなってしまい(こり・硬結)、こりが周りの筋肉をゆがませて体全体をゆがめて、しんどくなってしまいます。
その場合、こりをほぐすことで体全体のゆがみが整って楽になります。
さらに、こりが神経を圧迫して起こる、坐骨神経痛(梨状筋の硬結)や、胸郭出口症候群(胸・腕)は、筋肉をほぐすことで楽になることが多いです。
腰の周りに痛みやしびれが出る・腕を上げたときに痛みやしびれが出るという症状の場合、整体で筋肉をほぐしてもらえばいいかもしれません。
また、筋肉をほぐすとすっきり感や体の軽さを感じることが多く、そういった気持ちよさを目指したリラクゼーション効果の高い整体もあります。
カイロプラクティックが得意なのは脊髄周辺の不具合による症状
対してカイロプラクティックでは、神経伝達の不具合によっておこる症状が得意です。
先ほどの、曲がったストローで飲みにくい状態…脊髄の癒着や脊髄まわりの硬膜・クモ膜の緊張による神経伝達の不具合からおこる症状は体全身にあらわれます。
脊髄や頭蓋の硬膜の緊張、脊髄液・脳髄液の循環不良によっておこる全身の症状に適応できるのはカイロプラクティックや、そこから枝分かれしたオステオパシーだけの特徴です。
かんたんに言うと…
・大きなビルの電気トラブルで、5階と8階が停電しているため中央コントロールセンターの電気の配線をよく調べてみた
↓
・すると、大きな荷物が5階と8階の電気の配線を断線していた
↓
・断線原因の大荷物を元の位置に戻すことで各階の停電の復旧を行った
というようなイメージで、症状そのものよりも根本の問題にアプローチするものです。
ですので、頭痛・しびれ・腰痛・肩こりだけでなく、病気でないのに体調不良が続くといった全身の不定愁訴全般が得意な症状になる訳です。
カイロプラクティックと整体どちらにするか、症状別でも原因別でもむずかしい
筋肉の硬結が原因なら整体を、神経伝達の不具合が原因ならカイロプラクティックを選べば良いという訳ですね。
しかし、自分では原因がわからない場合の方が圧倒的に多いですし、もちろん相互に関連している場合もあります。
症状から選ぶのはどちらも同じだし、原因から選ぶのはむずかしい…じゃあどうすればいいのだろう?と思いますよね。
後ほどまとめで触れますが、実はそういった悩みを持つ人のニーズに答えた、どちらの特徴もいとこどりのカイロプラクティックサロンが現代では増えています。
先に、カイロプラクティックと整体の料金による違いをみてみましょう。
整体・カイロプラクティックの料金の相場は?
整体の料金の相場
2,980円~10,000円が多く、初回はカウンセリング料として2,000円~3,000円が別にかかる場合もあります。
しかし、最近の傾向として、ホームページを見て来院すると初回料は無料になる場合がほとんどです。
また、整体施設の運営が法人だと料金は低価格に、個人の運営だと個人的な技術に自信があるためかやや高めな傾向があります。
カイロプラクティックの料金の相場
大体が5,000円~10,000円というのが相場で、初回は検査料やカウンセリング料として3,000円ほど別にかかる場合が多いです。
こちらも整体と同様に、運営方針によって料金に幅がある傾向があります。
保険適応はなし
ちなみに整体もカイロプラクティックも保険適応はしていません。
カイロプラクティックと整体はどこで受けられるのか?
整体が受けられるところ
多くは整体と名の付く施設で、施術メニューに整体があれば受けることができます。
整骨院、接骨院で、施術メニューに整体があれば国家資格のある按摩マッサージ指圧師・柔道整復師から受けることができる施設もあります。(多くは保険適応外のメニュー)
とにかくたくさんありすぎて、都会では地域でネット検索しても混乱するほど出てくるので選ぶのが大変というのがほとんどです。
カイロプラクティックが受けられるところ
日本ではカイロプラクティックと名の付く施設で、カイロプラクターが在籍している施設であればカイロプラクティックの施術を受けることができます。
整体より施設の数は少ないですが、都会ではネット検索すると整体同様にたくさん出てきます。
では、たくさんある中でどのように選べばいいのでしょうか?
良い整体・良いカイロプラクティックの選び方
整体やカイロプラクティックは日本では施設が多すぎて、選ぶのが大変むずかしい状況です。
そこで、良い施設を選ぶためのポイントを考えてみました、
●整体では代表となる整体師や所属する整体師個人の経歴
⇒ どんな技術を持っているのか
●カイロプラクティックでは経歴・WHO基準の勉強をどれだけしてきたか
⇒ 正しいテクニックを伝承しているか。
さらに、どちらの施設にも共通のポイントはこちら。
●技術の向上のために勉強を続けている
⇒ 新しい情報・技術を得られているか
●資格を得てからも勉強を続けている
⇒ 新しい情報・技術を得られているか
●施設の継続年数が長い
⇒ ある程度結果を出し続けていれば存続可能
●価格とメニューがはっきりと表示されている
⇒ 明朗会計で追加がないか
良い整体を選ぶには上のようなポイントがホームページやSNSからわかれば、ある程度の判断することができます。
整体師は国家資格ではないので決まった勉強もなく、民間の学校を出ても出なくても整体師を名乗り開業することができ、その技術は個人の力によるところが大きいので、得てきた技術や勉強、改善してきた症例を見るなどして判断します。
良いカイロプラクティックを選ぶには
整体の選び方ともかぶりますが、前述のようなポイントをホームページやSNSで確認してみましょう。
カイロプラクティックは発祥国アメリカでは医師と同等の難易度・ステータスの国家資格ですが、整体同様に日本では民間資格で実際は資格がなくても開業は可能なだけにどれほどの勉強をし続けているかが判断基準になります。
また、整体と大きくちがうのは、日々臨床研究による科学的実証が本場アメリカではなされていて、日進月歩の最新情報が日々更新されてるという点です。
ですのでカイロプラクターの資格を得てからも、最新情報や勉強を続けているかという点はカイロプラクターにとっては大変重要な部分になってくるのです。
整体メニューでのカイロプラクティックの注意
整体と名の付く施設のメニューにも、カイロプラクティックのテクニックや道具(アクティベーターなど)を使用する場合があります。
これは、整体をメインに施術する人がカイロプラクティックの短期のワークショップで得てきた技術であることが多く、専門に勉強してきたカイロプラクターのテクニックとは実際に大きな開きがあることからリスクが伴う可能性がまったくないとは言えません。
こういった理由から、カイロプラクティックの施術はカイロプラクティック専門の施設で受けるのがもっとも望ましいといえます。
まとめ
カイロプラクティックも整体も、肩こり・腰痛・頭痛・しびれなど、出ている症状を改善させるのは同じです。
しかし、症状の原因によってそれぞれに得意な部分がある、という違いがあります。
どちらを選んだ方がいいのかは難しいですが、どちらもいいとこどりの筋肉の硬結にも対応できるカイロプラクティックなら、症状別も原因別も広くカバーできます。
そういったカイロプラクティックサロンを探すには、施術メニューに矯正以外のものがないか、あるいは”疲労回復”に特化したメニューがあれば、筋肉をほぐすアプローチができる可能性が高いですね。
また、同じ民間資格でありながらもカイロプラクティックは世界的に統一された技術であり、どちらかで迷われているのなら整体の施設のピンキリ状態より技術で選びやすいという点でも、まずはカイロプラクティックを受けてみるというのもありです!
カイロプラクティックサロンnico.では伝統的な施術はもちろんのこと、背骨と神経への矯正だけでなく筋肉への適切なアプローチもできますので、リラクゼーションや全身のすっきり感・爽快感もばっちりの、ニーズに対応したカイロプラクティックです。
また、リラックスして受けていただけるように施術前にアロマをお選びいただき、ボサノバの流れる落ち着いたサロンで施術を受けていただけます。
さらに、痛い施術は苦手など先にご要望をお聞きしてから、それに沿って施術させていただきますのでご安心ください。 リラックスできる空間作りをめざした、初めてでも入りやすいカイロプラクティックサロンです!