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ランニングで股関節の痛みはなぜ起こる?痛みが出た時の対処法と予防法

股関節の痛み ランニングを行なっている方を悩ませる股関節(足の付け根)の痛み。 毎日継続したいという方や、マラソン大会などへの出場を目指す方は、特に困られているのではないでしょうか。 この記事では、ランニングで起きる股関節の痛みについて解説し、対処法を紹介します。

ランニングで股関節が痛くなる原因

ランニングは股関節に強い衝撃を与えますので、実は痛くなって当然というくらいの認識が必要です。 痛みを伝達する神経の位置的に考えて、外側、ソケイ部、前側の痛みは大腿神経系、内側、お尻側は坐骨神経系にまつわるトラブルでしょう。 前者だと上部腰椎、後者だと下部腰椎~仙骨の状態に異常があり、片方だけ痛い場合は、仙腸関節の問題が疑われます。 と言っても、なかなかイメージしづらいと思いますので、衝撃から痛みに発展する代表的な原因を5つ紹介します。

  1. 左右のバランスがくずれている
  2. 悪いフォーム
  3. 軟骨の摩耗
  4. 着地の際の大きな負荷
  5. 柔軟性の欠如

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

【1】左右のバランスがくずれている

利き足という要因もありますが、重心の位置により片側の関節に大きな負荷がかかり、痛みが出ることがあります。 体の重心が中心になく、左右どちらかにずれている場合、重心と反対側の股関節が痛くなるのです。

【2】悪いフォーム

無理な姿勢で走ることにより、痛みが出ることがあります。 例えば、背中がいつもより丸まった状態で走ると、後部筋群の伸長により、主にハムストリングに引っ張られておしりが痛くなる事があるかもしれません。

【3】軟骨の摩耗

動かすだけで激痛がある場合、軟骨が磨耗している可能性がありますので、早急に整形外科でレントゲンを撮って診てもらいましょう。 軟骨などの結合組織に問題があれば、しばらくランニングは禁止です。 出来れば、同時に負荷がかかりやすい腰椎も一緒に診てもらうことがおすすめです。

【4】着地の際の大きな負荷

自分では軽やかに走っているつもりでも、膝関節や股関節に気づかないうちに大きな負荷がかかっていて、痛みが出るほどになることもあります。 ランニングは一瞬一瞬身体が宙に浮く運動ですので、荷重関節(体重がかかる関節)である股関節に、体重の何倍もの重力がかかる運動であることをまず知らなければなりません。 荷重関節にとっては、決して軽い運動では無いという事です。

【5】柔軟性の欠如

股関節に柔軟性がない場合、周囲の筋肉に負荷がかかり痛みが出ることがあります。 股関節は、体の中でもっとも強度の高い靭帯である腸骨大腿靭帯を始め、多くの靭帯でしっかり守られているため、股関節自体を痛めることは実は少ないです。 しかし、強固であるが故、柔軟性が無いと、大きな力がかかったときに周りの筋肉などを痛めやすいのです。

股関節が痛い時の対処法|痛みの出るタイミングと緊急性

「痛み」は人体の優秀なセンサーですので、これを無視するとさらに大事な部分を痛める恐れがあります。 ランニングの場合、少々痛くても我慢して走り続けていると、慢性化し、最悪の場合は軟骨などの組織を痛めます。 よって、痛みを感じる場合は、とにかく痛みが強くなる行動を避け、痛みが無くなってから走るようにすれば問題はありません。 再開の目安は痛みが完全に無くなってから2週間後です。 また、歩けないほどの痛みが起きた場合は病院に行きましょう。

痛みが出るタイミング別の対処法

ここでは痛みが出るタイミング別での対処法を紹介します。

走ってる途中に急に痛くなる

走っている途中に急に起きる痛みは、股関節まわりの筋力不足による痛みが原因のことが多いです。 痛い場所を冷やして安静にしましょう。 長く走りたい場合、スクワット等の筋力トレーニングをおすすめします。

走ってる時は常に痛みを感じる

股関節自体、もしくはその周辺組織や筋肉のバランスに問題があり、痛みが出ている可能性があります。 わずかな痛みや違和感でも走り続けると悪化する可能性がありますので、一度カイロプラクティックなどの整体院などで専門家にみてもらうことがおすすめです。

ランニング後の日常生活でも痛い

日常生活に支障が出るほどの痛みの場合、まずは骨折や関節唇の損傷などの重傷ではないか、整形外科で診てもらって下さい。 異常がみられない場合は、カイロプラクティックなどの整体院で施術を受けながら、安静にし、ランニングは痛みが無くなるまで控えましょう。

ランニングによる股関節の痛みを防ぐ方法

ここでは、ランニングによる股関節の痛みを防ぐ方法を紹介します。

痛みを防ぐ正しいフォーム・走り方

一般的に理想とされるフォームはマラソン選手のように胸を張って肩の力を抜き、大股で力強く蹴って走るフォームです。 しかし、痛みを防ぐという観点からは、そのフォームを守ることだけが大切というわけではありません。 というのも、人によって重心バランスが異なりますので、猫背の人が無理に胸を張って走ってしまうと、強い負荷がかかり、股関節のほか腰や臀部を痛める恐れがあります。 よって、理想のフォームを意識することも大事ですが、まずは走っていて痛みを感じない走り方を優先してみてください。 スピード、歩幅なども同様で、自分が無理なくできるところから行うことが大切です。

柔軟性をつけるストレッチやトレーニングで痛みを防ぐ

ランニングで股関節にトラブルを起こさないために重要なのは、柔軟性と筋力バランスです。 先述の通り関節の柔軟性がなく、筋力バランスに偏りがあると、大きな負荷がかかって筋肉や周辺組織を痛めたり、片側だけに大きな痛みが出たりすることがあります。 特に、デスクワーカーなど普段はあまり動かない人は痛みが起きるリスクが高いので、柔軟性をつけるようなストレッチやトレーニングを意識的に行うようにしましょう。 方法は様々ですが、開脚や前屈などのストレッチは、筋を痛めにくいお風呂あがりが良いでしょう。 ただ、ランニング前は筋力弱化が起こる為、ストレッチはNGです。 トレーニングはフルレンジ(最大可動域)でのトレーニングをお勧めします。 臀筋群や大腰筋が硬くなりがちなので、そこをしっかり緩める体操を取り入れましょう。 ポイントごとに緩めるのも良いですが、手っとり早いのはスクワット。 写真のように完全にしゃがみこむフルスクワットがおすすめです。 走る前の準備運動としては、股関節の曲げ伸ばしの運動がおすすめです。 屈伸運動などは膝だけでなく股関節にも有効ですので積極的に行いましょう。

靴やサポーターなどのグッズで痛みを防ぐことはできる?

靴はとても重要ですので、クッション性が良く、つま先と踵が強固で、足全体をしっかりホールドしてくれる軽量な靴を選びましょう。 特にこだわらなければ一般的なランニングシューズで問題ありません。 サポーターは膝や足関節には有効ですが、股関節は非常に可動範囲の広い関節になりますので不向きです。 特に痛みが出た際に、サポーターで何とかならないかと考えられる方も多いですが、股関節に痛みがある場合は安静にしましょう。

整体で体の歪みを取って痛みを防ぐ

整体などであらかじめ体の歪みを取っておくことも痛み対策になります。 関節は常に絶妙なバランスで体重を支えており、股関節についても、左右、前後、内外等、一つの方向に極端な負担がかかり続けると痛みが起こります。 しかし、バランス感覚というのは脳で補正されるため、人は自分自身ではアンバランスさを感じる事ができません。 整体師は客観的に全身のバランスを判断出来る為、股関節の痛み、バランスの崩れを生み出している要因を見つけて取り除く事ができます。 特にカイロプラクティックでは神経レベルでのバランスを調整できる為、痛みがある場合の効果は大きいでしょう。 また、ランニングフォームの指導や、専門的なテーピング技術を持つ整体院も増えているので、痛み以外の相談もできる可能性がありますよ。

まとめ

ランニングでは股関節に大きな負荷がかかるので、痛みが出やすいことはお分りいただけたかと思います。 普段から、ストレッチやトレーニングで対策することもできますので、ぜひランニングの習慣に取り入れてくださいね。 また、記事内でも紹介したように、痛みが出た場合は安静に過ごし、完全に痛みが取れるまで中断することが必須です。 また、痛みの出る箇所やタイミングによっては無理して続けると、大きなトラブルになることもありますので、自分で判断せず病院や整体院にかかることも重要です。

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