骨盤の歪みの症状(骨盤矯正について)
骨盤がゆがんでいると思うから骨盤矯正をしたい。そう考える方は割と多いかと思います。
骨盤の歪むとどんな症状が起きるのか、骨盤は本当にゆがんでいるのか?そして骨盤矯正をするとどうなるのか?についてご説明をしたいと思います。
骨盤が歪むことで起きる症状
骨盤が歪むと、私たちの体には様々な変化が起こります。
頭痛・生理痛・腰痛・むくみ・ぽっこりお腹・生理不順・冷え性など、骨盤の歪みだけが原因ではありませんが、さらにひどくなる可能性もゼロではありません。体というのは、思いもしないところが原因となっていたり、骨盤の歪み自体も別のなにかが原因となり引き起こされている可能性もあります。
頭痛
カイロプラクティックにはロベットブラザーという概念があり、骨盤の中にある仙腸関節と側頭骨は対になる動きをすると考えられているため、仙腸関節が機能障害に陥ると側頭骨の機能が低下し頭痛を引き起こす原因になりえます。
仙腸関節、側頭骨というのは骨盤の中にある部分の名称です。
生理痛
骨盤が歪んでいると自律神経が乱れやすくなり、骨盤の周りの筋肉が正常な動きができないので、うっ血をうみやすく痛み物質を速やかに流すことができないため生理痛の症状が出ると言われています。
腰痛、股関節痛
歪んでいると関節の動きが正しく行えず、特定の箇所に異常なストレスをきたします。そうすると、周りの組織も硬くなり炎症がおきやすくなるため、腰痛、股関節痛が起きやすくなります。
肩こり
日常のパソコン仕事や細かいものを見る仕事などにより、引き起こされる可能性もある肩こりですが、骨盤の歪みは体全体のバランスが崩れることにもつながり、思わぬ肩周りの血液の流れが悪くなったりすることで引き起こされる可能性があります。
骨盤の歪みが直接的な影響になるというよりは、原因の一つになりうるということです。
『骨盤が歪んでいる』状態とは?
まず、関節の歪みというのは、関節可動低下もしくは関節可動亢進〈ハイパーモビリティ〉のどちらかの状態になっていることをいいますが、骨盤の歪みとは骨盤そのものの関節が歪んでいるか、腰仙関節(骨盤と腰椎)もしくは股関節の歪みがある状態のことをいいます。
骨盤の歪みの詳細説明
骨盤の自体の関節は3つあり股関節は有名ですが、骨盤の歪みに大きく関わる関節として、左右の仙腸関節と恥骨結合があります。
この仙腸関節は仙骨(骨盤のど真ん中にある骨)に対して外方、内方、後下方、前上方、後下内方、後下外方、前上内方、前上外方、坐骨内方、坐骨外方への歪み方があります。
※細かく言えば仙尾関節の、前方、後方、外方もあります。
また、腸骨、第5腰椎にたいして仙骨が、前上方、後下方、外方、仙骨底回旋などの歪み。
股関節は 内旋、外旋、上方、外方など、関節・骨の部分部分によって歪み方が違うため、どの骨がどの方向に歪んでおり、その歪みはどの歪みを補うために歪んでいるのか?など、骨盤の歪みというのは一言では言い表せないものです。
一般的に多いとされている骨盤の歪みにより起こる体のバランス変化
右かかと重心足の股関節が内旋、対足が外旋、右腸骨が後下方変位し、仙骨底が右前下方変位し腰椎が右に倒れていく。といったものがあります。
簡単に言うと、体全体が歪んでしまってバランスが悪くなっている状態です。
骨盤が歪む原因について
基本的に、人間の体は歪みが出るものです。なぜなら、軸足・利き足が人それぞれあるように、左右対称の体の使い方ができないからです。
とはいえ、更に歪みをつよめてしまう行動・動作はあります。
- パソコンをしている時の姿勢がとても悪い(猫背)
- 足を組んでいる
- 椅子に浅く座っている
- ゴルフ、野球など捻転が強いスポーツをしている
- がに股・内股歩き
- がに股・内股の座り方 などなど。
これらが代表的な骨盤が歪む原因(歪みを強くする原因)です。
とはいえ、足を組んで座る癖のある方は、多少逆方向で組むようにすればマシではありますが、そもそも無意識にやっている行動でもあるため、なかなか足を同じだけ入れ替えるなどが難しいかもしれません。
また、捻転の強いスポーツをされている方は逆方向に同じだけ捻ったりしてバランスを整えるというのは、なかなか難しいですよね。
だからこそ、こういった行動・動作をされている方は骨盤が歪みやすいのです。
あなたの骨盤は歪んでる!?( セルフチェックしてみよう)
まず、こんな症状がないかを確かめてください。
- 腰痛がある
- 頭痛がある
- 生理痛がある
- 骨盤の高さ(腸骨稜の高さ)が左右で変わっている
- 股関節の位置が横に広がっている
- 反り腰になっている
- 上半身の姿勢が悪い
骨盤の歪みがあるかセルフチェックする方法
- 鏡の前で腰の上に手を置いて高さの違いをみる。
- うつぶせになり膝を伸ばしたまま、天井にむけてあげると左右差がある。
- 上向きで寝て足をあげると左右差がある。
どれかで左右に差がある場合は、骨盤が歪んでいる可能性があります。
骨盤の歪みを改善する方法
骨盤矯正だからといって骨盤しかみないことはありえません。
なぜなら、骨盤の歪みをなおせば、また別の問題が出てくることもあります。例えば、骨盤の歪みに連動して、背骨が歪んでいたり、首が歪んでいたりすることもあります。
この場合、骨盤を矯正したからといって、別の箇所の歪みは解消できませんし、逆に首の歪みから骨盤の歪みに発展している場合があります。
この場合も同様に、骨盤を矯正したところで、別の箇所が原因であれば、同じことを繰り返したり別の箇所がおかしくなったりするので、全体のバランスを考えて調整をしていくのが結局は近道だと考えています。
改善前の検査は重要
- 視診
- スタティックパルペーション(静的検査)
- モーションパルペーション(動的検査)
- 筋力検査
- 整形学検査
- 神経反射検査
これらの検査を行い、体の状態をしっかりと確認してからアジャスト(矯正)します。
骨盤の歪みを矯正する施術
テクニックは俗にいうボキボキ系から、これで矯正!?というぐらいやさしいやり方などの複数おり、お客様の体の癖(筋肉の癖など)・好む施術の強度により、ベストな方法をチョイスする必要があります。
そもそも、ボキボキするのがダメで、ボキボキ鳴らさない方が良いなど様々な考え方がありますが、人によって調整するべきだと考えています。
また体と精神は連動しているので、緊張状態で施術を受けても、筋肉の癖に従って施術を行うため、アロマなどでリラックスをした状態において施術をする方が効果的な場合もあります。
骨盤改善に必要な通院頻度
症状やどのくらいの年月にかけて骨盤が歪んでいたのかによるので、個人差が大きいですが週1〜2回ペースで5〜6回の1セットが目安です。
安定してきたら2〜3週あけていき、常に体の状態を確認しながら微調整を行います。
骨盤の歪みは一度改善できたとしても、日常生活の癖により、別の歪みが発生したり、歪みが戻った際に骨盤以外の箇所が歪んだりする可能性もあるので、体全体のメンテナンスのためにも月に1回通院するのをおすすめしています。
骨盤矯正後の維持・骨盤の歪み予防方法
- 腰を丸めて座らない(骨盤を立てて座る)
- 横すわり、ぺちゃんこすわりをしない
- 足を組まない
- 立って待っているときに片足に重心を寄せない
- しっかりと歩く!
- 大股で股関節を意識してしっかりと親指で地面を蹴って歩く
- 左右対称の運動をする。
- 水泳、ヨガ、ピラティスなど
- 股関節のストレッチを行う
- 骨盤ウォークをする(長座をして坐骨で進む)
- スクワットをする
- 定期的にカイロプラクティックメンテナンスを受ける
など、これらの様々な方法により、骨盤の歪みを予防や骨盤矯正後の骨盤の維持につながります。
ただし、別の原因によって骨盤に歪みが発生することもありますので、目安としてお考えいただければと思います。