バレエを週に2,3回、1回につき3時間ものレッスンをされている、西宮在住の50歳女性バレエダンサーの方が腰痛で来院され、レッスンを休むことなく痛みの症状を改善された事例です。
腰痛の症状と推測される原因
今回の患者さんの腰痛の箇所は、お尻の上辺り、背骨の一番下である
仙骨とそのすぐ上の腰の骨(
腰椎5番)周りで起こっていました。 痛みの重症度は、腰を動かすたび「いたた…」と声が出るほど激痛で、バレエのレッスンも制限せざるを得ない状態でした。
処置の直後に痛みは半分以下になった
さて、まずは異常個所を探り原因を特定するために、体中の動きや状態をみる各種検査をします。 今回の患者さんの体で異常がみられた箇所は、ふくらはぎと足の裏のコリ(筋肉の硬さ)でしたので、痛みの箇所である腰痛をふまえて以下のような処置をおこないました。
- ふくらはぎ、足裏を含む下半身のコリをほぐすケア
(筋肉へのアプローチ)
- 筋肉の回復を助け強化するキネシオテープによるテーピング
(筋肉の痛みへのアプローチ)
- 基本的なカイロプラクティックによる全身の調整
(骨・神経へのアプローチ)
これらの処置を行ったところ、
1回目施術直後には当初10あった痛みが3まで減り、動いても「いたた…」と声が出ることもなくなりました。
ふくらはぎ、足裏を重点的にした下半身をほぐすケア
異常がみられた箇所がふくらはぎと足の裏のコリ(筋肉の硬さ)ならば下半身の使いすぎによる疲労であると推測できます。 なぜなら、長時間の立ち仕事やスポーツは下半身を酷使している状態なのですが、その際に最も使われ疲れやすいのがふくらはぎや足の裏なのです。 原因が本当に下半身の疲労でしたら下半身のケアだけで腰痛は軽くなるはずですので、処置後に再度、腰の検査を行います。 腰の再検査で痛みが減っていれば原因はほとんど下半身疲労と特定できますが、今回の患者さんも下半身のケアだけで痛みの程度は10から3まで解消していました。
筋肉の回復を助け強化するテーピング
さらに、弱った筋肉の機能を回復させ強化するために、キネシオテープによるテーピングを痛みのある腰・ふくらはぎと足の裏へおこないます。 テーピングすることで異常のある箇所の筋肉の動きを助け、テープの方向で筋肉の動きの方向を誘導することにより、弱った筋肉の機能を助け、さらに強化もします。 キネシオテーピングの良いところは、筋肉の強化にもなるために、余程の重症でない限りは
レッスンや練習は休まず続けていただけることです。 今回の患者さんも、通常通りに1回3時間のバレエのレッスンを週2,3回、休まず続けていただきました。 ※症状によっては個別に立ち仕事やスポーツ練習、レッスン時間を短くしたり休む期間をアドバイスすることもあります。
腰痛の痛みが完全に解消した期間と回数
1回目の来院の処置で痛みの程度が10から3まで減りましたが、完全に腰痛がなくなるのには3週間、4回の来院が必要でした。 今回の患者さんの年齢は50歳前後ですので、若年の方でしたらさらに回数も少なく期間も早くなる傾向があります。 内訳は、初めて来院された週は週に2回ペース、翌週からさらに痛みが減ったのでペースを落とし週1回でご来院され、完全に腰痛の痛みが0になり解消されたのは4回目のご来院でした。 実は、この患者さんは完全に腰痛が解消された後も、月1ペースでメンテナンスにカイロプラクティックによる施術を受けに来られています。 また、この患者さんの腰痛の改善を間近で感じられて信頼いただいたのか、同じバレエ教室の生徒さんが口コミでたくさんご来院していただけるようになりました。 やはり、皆さん今回の患者さんと同じく、ハードに下半身を使い過ぎた疲労から来る腰痛や膝痛、股関節痛の症状が多いですが、皆さん改善されていって、さらに他の生徒さんへ当院をご紹介いただいています。
まとめ
バレエに限らず、スポーツ選手、立ち仕事の人は腰痛・股関節痛・膝痛など下半身疲労による下半身のトラブルが多いです。 今回の患者さんのように筋肉の疲労や腰痛という時点でなら、今回のような処置と期間で改善ができます。 ちなみに、今回の腰痛の改善にかかった期間は合計して3週間で、かかった費用は1回5,000円、合計4回で20,000円でした。 ※日本では現在、多くの整体と同様にカイロプラクティックには保険の適用はありません。