朝起きたら首が激痛で動かない、といった突然に起こる寝違えの痛みはつらいですよね…。 あまりの激痛ならまずは病院へ行くこともあると思います。 しかし、まさか病院へ行って、さらにの首の痛みがひどくなってしまうことがあるなんて考える人は少ないでしょう。 今回は、病院へ行って首の痛みがひどくなった寝違えをカイロプラクティックで改善した事例をお伝えします。
起きたら首に激痛、寝違えで整形外科へ
クライアントさんは西宮在住の56歳の男性で、朝起きたら急に首に激痛があり、その時はまったく首を動かせないほどの痛みだったそうです。 すぐに自宅近隣の整形外科へ来院されました。 このような、痛みで首を動かせない状態とはかなり強い寝違えですので、真っ先に病院の整形外科へ行かれたというのは適切な判断だといえます。 整形外科でのレントゲン検査の結果、首の骨のカーブに異常がみられるストレートネック状態(頸椎5番が後ろにずれている)であると診断されました。 診断後は、通院した整形外科の提携する接骨院にて、2週間ほど首を引っ張る処置(牽引)と、首周りのマッサージを受けます。 ところが何日たっても寝違えによる痛みはまったく減らず、通院し続けることに疑問を持ち始められました。当整体院へ変えられた理由
整形外科には「痛みが減らない」と相談をされていたそうですが、特に処置方法は変わることがなく、さらに日数が経っても痛みが減ることはありませんでした。 そのまま2週間ほど整形外科提携の接骨院へ通院された後、 他の整体院へ行ってみることにされたそうです。 セカンドオピニオンとして、他の病院の整形外科でなく、なぜ「整体」だったのでしょうか? それは、これまで改善がみられなかった処置とは違う処置や施術を求めておられたのでは、と推測します。 また、痛みが続いてたとしても、きちんと説明すればクライアントさんは納得して通っていただける方がほとんどです。 もしかしたらその接骨院では、処置や痛みの説明がクライアントさんへ充分に伝わっておらず、信頼に足らなかったのかもしれません。 また、このクライアントさんのご自宅は、当カイロプラクティックサロンから徒歩2分のところでした。 カイロプラクティックはご存じなかったようですが、ホームページの症例記事などご覧になって改善の可能性を感じていただき、移動に便利な当店に決められたとのことでした。治らない寝違えは何が起こっていたのか
さて、クライアント男性に寝違いが起こってから2週間後、初めて当カイロプラクティックサロンへご来院されます。 当院での各種検査の結果、右腕の後ろ部分に痺れがある箇所と、右の首の深部の筋肉である中斜角筋に強い異常反応が出ました。 斜角筋とは、まさに肩の後ろから腕にしびれを起こす筋肉です。寝違えで異常が起こる箇所
ちなみに、寝違えで異常が起こりやすい箇所は首の骨(頸椎の5番)と、斜角筋(大・中・小)、胸鎖乳突筋です。 場所で言うと、首の前側に痛みや異常が出ることが多いです。 今回異常がみられた右の中斜角筋は、伸ばされたまま固まってしまった状態でした。整形外科での処置
整形外科ではレントゲン検査を受け、接骨院では牽引(首を引っ張る施術)とうつ伏せで首周りへのマッサージを受けたそうです。 ところで、寝違えで異常が出やすいのは首の前側部分です。 しかし、整形外科の提携先接骨院では、うつ伏せの状態で首周りへのマッサージで、首の前側部分へのアプローチは無かったとのことでした。 さらに、首を引っ張る施術(牽引)を受けたとのことです。 牽引は、レントゲンで首の骨の異常(頸椎5番が多い)がみられたことへの処置だと思います。 しかし、伸ばされたまま固まっている中斜角筋にとってはさらに伸ばされ損傷してしまう状況になります。 くり返し牽引を行うことで、傷ついた中斜角筋が回復しきらず損傷し続けたことから、長期に渡る痛みが続いていたのでは、という状況が推測されました。 首の牽引のすべてが悪い訳ではないのですが、このクライアントさんにとっては処置の優先順位が違っていたようです。当カイロプラクティックサロンでの処置
寝違えでの痛みがひどいまま、いわば急性期の状態で来院されたことで、当院ですぐにできる処置は限られました。 なぜなら、触るだけでも痛いような炎症がひどい筋肉へは、もみほぐすなど直接のアプローチはできないからです。 炎症のひどい箇所をもみほぐすと、筋肉繊維が損傷してしまいます。 ですので、まずは炎症をおさめる様にアイシング、次に弱っている筋肉を助けるためにキネシオテープによるテーピングをしました。 テーピングは固定の目的ではありません、機能の弱った筋肉を助け強化するものです。 炎症や痛みがある程度おさまるまでの施術では、テーピングが非常に有効です。 もちろんカイロプラクティックによる基本的な全身を整える施術も毎回おこないます。 また、炎症がおさまった次の段階では、痛み物質が流れるのを助けるクリームを塗布し、弱った中斜角筋をやさしく直接マッサージしていきます。 このときはもちろん仰向けになっていただきます。 ※仰向けで首を傾けていただくと、胸鎖乳突筋の奥にある斜角筋が出てきます。明らかに改善がみられるまでの期間と費用
当カイロプラクティックサロンに初めて来院されてから、明らかな改善にかかった期間は2週間、来院回数は4回です。 そこから1か月後、来院9回目には首の痛みの症状は完全に無くなり、元の状態に戻ることができました。 ここまででかかった費用は、1回5,000円 × 9回で、合計45,000円、期間は1か月でした。 なお、来院回数や期間はクライアントさんの状態によっても違いますので一般的に何回とは言えませんが、このクライアントさんはやや年配の方だったことから、回復や改善が遅めではありました。まとめ
- 寝違えのケアは基本的に体の前側なので、うつ伏せでのケア・ましてや伸ばすケアはしない。