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赤ちゃんを抱っこするたび手首が痛む、産後の腱鞘炎を改善する方法

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赤ちゃんの抱っこのたびに手首や親指の付け根が痛む…。 赤ちゃんの抱っこで痛めた手首の痛みがなかなか治らない…。   お母さんは産後、赤ちゃんのお世話が始まると、赤ちゃんを抱っこする回数が頻繁になります。 しかし、そのたびに手首や親指の付け根に痛みが起こる腱鞘炎(ドゥケルバン腱鞘炎)の症状があるのはとてもつらいですよね。   あなたは「毎日赤ちゃんを抱っこするのだから手首が痛むのはしょうがない…」と痛みをあきらめていませんか?   今回は、なぜ多くの産後女性が腱鞘炎になるのか原因をふまえて腱鞘炎の症状を、筋肉へのアプローチ・骨、神経へのアプローチ・女性ホルモンへのアプローチから改善する方法をお伝えします。  

腱鞘炎は手首や親指の付け根が痛むことが多い

腱鞘炎 腱 腱鞘 痛みの起こる仕組み ※腱=骨と筋肉を結び付けているもの。 ※腱鞘=骨に付いて腱を通すパイプのようなもの。     

  ちなみに、腱鞘炎とは体中にある腱を包んでいる腱鞘の炎症ですが、一般的には手首・手指の腱鞘の炎症のことで、手首の親指の付け根に痛みが出ることがほとんどです。   痛みの重症度にもよりますが、手を握る動作や、手の平で重みを支える動作で痛むことが多いです。  

腱鞘炎による痛みか判断するチェック

腱鞘炎チェックは自分で簡単にやってみることができます。 腱鞘炎 テスト 親指を入れてグーを作る まず、親指を入れてグーをを作るように手を握ります。 ※この時点で痛みがある場合は重症なのですぐに病院か信頼できる整体院で診察を受けましょう。

腱鞘炎 テスト 親指を入れて作ったグーを小指の方向に曲げる

次に、握った手を小指の方向に曲げてみます。 この時に痛みがあれば、腱鞘炎を起こしている可能性大です。   このテストはフィンケルシュタインテストというテストで、手を握るときに使われる筋肉・短母指伸筋に異常があるかどうかが判断できるものです。 腱鞘炎で痛みが出るのは短母指伸筋であることがほとんどですので、このテストで痛みがあれば腱鞘炎を疑うことができます。  

腱鞘炎に対しての処置

  腱鞘炎をみるテストの異常をふまえて、さらに体中の異常を検査してから、主に以下のような処置をおこないます。
  1. 原因となる筋肉へのテーピング (筋肉へのアプローチ)
  2. 手首や親指に関連のある首の骨を矯正する (骨と神経へのアプローチ)
  3. 肩甲骨周りのケア (筋肉へのアプローチ)
  4. 女性ホルモンのバランスを支配する神経を調整する (神経へのアプローチ)
 

原因となる筋肉へのテーピング|筋肉へのアプローチ

 テーピング 筋肉へのアプローチ ※画像はテーピングの一例です。

患部である手首は、痛みがある場合は炎症状態ですので、まずはアイシングします。 それと共に、弱った筋肉を助けて強化もできるキネシオテープによるテーピングを行います。   平均的な腱鞘炎の痛みは、キネシオテーピングをしただけでも大部分が無くなる人が半数以上です。 なぜなら、キネシオテーピングは炎症を起こしている筋肉の機能を助けることから筋肉そのものへの負担が減り、特定の筋肉の使い過ぎが減るためです。   また、同時にキネシオテーピングによって特定の筋肉が強化されますので、炎症のある筋肉を使っても問題ない状態を作ることでも痛みの改善に役立ちます。  

手首や親指に関連のある首の骨を矯正する|骨と神経へのアプローチ

  まず、手首や親指という箇所での腱鞘炎に対して、首の骨を調整する理由はこちらです。   首の骨を含む背骨の中には筋肉や内臓など体中につながる神経の束が入っており、今回のように患部が酷い炎症で触ることが出来ない場合などには関連の強い箇所をケアすることで、間接的に患部をケアすることができるのです。   詳しくは、テストで反応のあった短母指伸筋の神経(橈骨神経)が出ている首の骨の箇所(頸椎5番)を矯正して正しい位置に戻し、神経の働きを邪魔する圧迫などがない状態に整えます。     また、逆に首の骨の詰まりから起こる神経の圧迫から手首に痛みが出る場合もあり、手首という一つの箇所に出ている痛みであってもたくさんの原因がありますので、ひとつひとつ調整していくことが重要になります。   ※骨や神経の矯正(アジャスト)は、カイロプラクティックの代表的な施術です。  

肩甲骨周りのケア|筋肉へのアプローチ

  腱鞘炎の痛みの改善のために肩甲骨周りをケアしていくのはなぜか、理由を説明します。   腱鞘炎の痛みの箇所は手首のみですが、機能として考えると手首・腕・肩甲骨(背中の羽のような骨)は腕ユニットとしてひとつのユニットになります。 ひとつのユニットでどれかひとつの働きが低下すると、相互関係からユニット全体の働きが低下してしまいます。     前述の首の骨へのアプローチでも触れましたが、炎症がひどく直接患部を触れない場合や、体の内部にあり体外から物理的に触れない場所には、こうした関連する別の場所を関節的にケアするのは大変有効なのです。     腱鞘炎が起きている場合、関連する肩甲骨周りの筋肉にもコリや弱化など異常がある場合が多いですので、周辺の筋肉をほぐし肩甲骨の動きを良くして機能やすくしていきます。   肩甲骨の働きが良くなることで、腕や手首だけの動きになりがちな「赤ちゃんの抱っこ」という動きを肩甲骨周りにも分散することができ、手首の負担を大幅に減らすことができるのです。  

女性ホルモンのバランスを支配する神経を調整する|神経へのアプローチ

  女性ホルモンを調整するには、手首の神経に関連する首の骨を間接的に調整するのと同様に、女性ホルモンをメインで司る神経にアプローチしていきます。   間接的に女性ホルモンの分泌に関連する神経を矯正し調整することで、その働きを助けることが可能になります。   しかし、なぜ腱鞘炎の痛みの改善に女性ホルモンのバランスを調整する必要があるのか、以下でお伝えします。  

腱鞘炎の改善にホルモンバランスを整える理由

女性ホルモンエストロゲン プロゲステロン バランス 

産後の女性は体を収縮させやすくするためにひとつの女性ホルモンに傾いているケースが多く、そのことから収縮する必要のない腱鞘まで収縮させてしまっているので、まずは根本であるホルモンバランスを整える必要があります。     当カイロプラクティックサロンへ産後の骨盤調整でご来院される方には手首の痛みの有無を必ずお聞きしていますが、痛みの軽さ重さはあっても半数以上の人が手首の痛みを自覚されています。   そして、実は腱鞘炎で来院される患者さんは、産後の女性と、閉経前後の女性が多いのです。 産後と閉経前後に共通することは、ホルモンバランスが大きく変化している時期の女性であるという事なのです。     女性ホルモンのバランスの崩れが腱鞘炎を起こしやすくしていることはあまり知られていないかもしれません。   しかし、2つある女性ホルモンではそれぞれが、体を収縮させる働き・体をゆるめる働き、という相反する働きがあるので、バランスがどちらかに偏ったときに症状として出やすくなるのです。
  • 体をゆるめる。(妊娠期に大量に出る、むくみやすくもなる) → エストロゲン
  • 体を収縮させる。 → プロゲステロン
この内、プロゲステロンの働きに偏った場合が腱鞘炎が起こりやすい状態と考えられます。   体を収縮させるとは、産後に子宮を収縮させ元の状態にもどしたりもする働きですが、それ以外にも他の内臓や筋肉や腱、腱を包む腱鞘も同様に収縮させます。   収縮(=縮もうとする働き)があるところを、過度に動かし(=使い)続けた場合、そこのジョイント(=腱、腱鞘)は損傷しやすくなります。   このことから、腱鞘炎の改善には手首の負担を減らすことも大変重要なのですが、その他にも痛みの解消にはホルモンバランスの調整が大変有効になってくるのです。     また、腱鞘炎の痛みの早期改善のため、手首を使わない抱っこ方法など日常生活で手首の負担を減らす体の使い方を個別にレクチャーしています。 手首に負担のかからない抱っこを実行してもらうと、炎症の解消が早い傾向があります。   さらに、ホルモンバランスを整えるために、ぜひ食事の工夫をしてもらうことをお願いしています。  

ホルモンバランスを整える食事

  女性ホルモンを直接増やすことはできませんが、材料となる栄養素を多く摂ったり、似た働きをする栄養素を多く摂ることでその働きを補います。   女性ホルモンを補う栄養素とはこちらです。
  • ビタミンB (アーモンド、かぼちゃ、アボガドなど)
  • ビタミンB6 (マグロなど赤身の魚)
  • イソフラボン (豆腐、豆乳など大豆製品)
  腱鞘炎の痛みがある方は、これらの栄養素を多く含む食事を心がけてみてください。  

腱鞘炎が改善するおすすめレシピ

女性ホルモンを整える食材をすべて含んだ簡単なレシピをひとつご紹介します、「アボガドマグロと豆腐乗せ丼」です!
  1. 白ごま、ごま油、醤油、お好みでにんにくを、一口大に切ったマグロに和えます。
  2. 次にアボガドも一口大にカットし一緒に和えます。
  3. さらに一口大の絹ごし豆腐も一緒に和えます。
  4. 熱々のご飯に乗せて、お好みで万能ねぎ・刻みのり・わさびを付けて出来上がり。
 

どのくらいの期間で腱鞘炎の痛みは改善するのか

腱鞘炎 手首 親指の付け根 痛み

腱鞘炎の痛みの完全な解消とは、テーピングで筋肉を助けなくても痛みが出ない状態です。   一般的なよくある腱鞘炎では、1回の処置で半数以上の方が痛みが0にまで減り、その後はテーピングしながら炎症の沈下と筋肉の回復を待ちます。   痛みの完全な解消は週2回の来院ペース、2週間で4回来院ほどですべて解消というのが平均的な期間です。     なお、痛みを我慢し炎症がひどい重症の腱鞘炎の場合には、週に2回のペースで来院、炎症の鎮火に4週間かかったケースもありました。 炎症がひどいと落ち着くのに時間がかかり来院回数が多めになる傾向がありますので、重症になるまで放置せず早めの処置をおすすめします。     ちなみに、当院の処置では腱鞘炎の処置の他に、毎回カイロプラクティックの体全体の調整と産後骨盤調整も行っていますのでお得感があるかと思います。  

まとめ

  腱鞘炎で手首や親指の付け根が痛いとき、症状には女性ホルモンのバランス低下が関与しているケースが多くあります。 そのため、痛みの改善には女性ホルモンのバランス調整も必要です。     薬で痛みを抑える・安静に動かさないよう固定のためのテーピングしアイシングをするなどの処置は、痛みを今すぐ何とかしたいときには有効です。 しかし、同時に根本的な処置も行わなければやりすごしただけにすぎず、再発もあり得ます。   そのため腱鞘炎の根本的な処置には、ホルモンバランスを調整できるカイロプラクティック専門の整体院を選ぶのも一考です。     当院のようなカイロプラクティック専門の整体院では、急性期のひどい炎症から来る痛みには対症療法的なアプローチを、同時に根本的な改善のために原因に直接アプローチをしていくという方針というところがほとんどです。   腱鞘炎で手首がつらい方は一度カイロプラクティック専門の整体院へ行ってみてください。       兵庫県の西宮近辺の方は、阪急西宮北口駅からすぐのカイロプラクティックサロンnico.へ、メンテナンスや予防にもぜひ一度来て体験してみてください。 また、赤ちゃん連れとご予約いただければ、他のご予約とかぶらないように予約時間をとることもでき、ベビーカーで来院してもらえます。     ※記事はわかりやすい表現のためにあえて専門用語を使わず施術内容も簡略化しています。  
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